要件定義から公開まで、実際のスケジュールを出します
要件定義と発注の実務|準備と、進め方 7本目 全8本
目 次
ご相談から公開まで、1.5〜2か月です。
内訳は、45分のヒアリング、1週間後の全ページ分のデモ、そこから調整して公開、という流れです。
この期間のうち、私たちからお願いするのは45分のヒアリングと、その後の打ち合わせ数回だけです。
Web制作のスケジュール|全体の流れ
| 時期 | やること | お客さま側 |
|---|---|---|
| Day 0 | ヒアリング(45分) | 45分 |
| Week 1 | 全ページ分のデモをお出しする | — |
| Week 1〜2 | デモを見ながら打ち合わせ | 打ち合わせ |
| Week 2〜5 | 調整・原稿・写真の整理 | 確認と、原稿の確認 |
| Week 6〜8 | 最終確認 → 公開 | 最終確認 |
| 公開後 | 月1回、アクセスを一緒に見る(ご希望の方) | 月1回 |
最短で1.5か月、通常は2か月ほどです。
Day 0|ヒアリング(45分)
事前の準備は要りません。資料を作っていただく必要も、社内で意見をまとめていただく必要もありません。
45分で、事業のこと、困っていること、見てほしい相手、参考にしたいサイト、公開したい時期、予算のおおよその幅などを伺います。「分からない」「決まっていない」で構いません。
ひとつだけ、前のサイトのやり取りをしていた方がいらっしゃるなら、同席していただけると助かります。 経緯をご存じなので、45分の密度がまったく違います。
Week 1|デモをお出しします
1週間後に、全ページ分のデモをお出しします。文章や写真も入った状態です。トップページのイメージ画像1枚、ではありません。
45分で聞ききれなかった部分は、これまでの案件から補って形にしてあります。ここが答え合わせの場になります。外れていれば、その場で分かって、その場で直します。
この時点で、こう言われることがあります。
「ほぼ全部できてますよね!」
ただ、ここからまだ1か月ほどかかります。次に書きます。
Week 2〜5|調整
デモを見ながら出てきた指摘を反映していきます。ここがいちばん長い期間です。
主に時間がかかるのは、次の3つです。
| 原稿 | 既存の文章を使うのか、新しく書くのか。書く場合、こちらで下書きします |
| 写真 | 手元にあるもので足りるか、撮影が必要か |
| 社内の確認 | 複数の方が見る場合、意見が出そろうまでの時間 |
原稿は、書いていただかなくて大丈夫です。 ヒアリングの内容とデモをもとに、こちらで下書きをお作りします。お客さまには、それを読んで直していただきます。
ゼロから書くより、直すほうが速く、そして正確です。
Week 6〜8|最終確認と公開
全ページを通してご確認いただき、公開します。
公開日は、ご希望があれば合わせます。「来月の展示会に間に合わせたい」「4月の採用募集に合わせたい」——そういう事情があれば、逆算して組みます。
私たちからお願いする時間は、これだけです
1.5〜2か月かかりますが、そのあいだ、私たちからお願いするのはこれだけです。
| 場面 | |
|---|---|
| 初回ヒアリング | 45分 |
| デモを見ながらの打ち合わせ | 1回 |
| 途中の確認(原稿・写真など) | 数回 |
| 公開前の最終確認 | 1回 |
資料をお作りいただく必要も、社内で要望をまとめていただく必要もありません。
そのうえで、社内でどれだけご検討されるかは、会社によって違います。 慎重に何度も見る会社もあれば、その場で決める会社もあります。そこは私たちが決めることではありませんので、時間の合計はお出ししていません。
残りは、私たちが動いている時間です。
なぜ、待ち時間が短いのか
お願いするのは、初回45分と、その後の打ち合わせ数回だけです。1.5〜2か月のうち、こちらが動いている時間のほうが圧倒的に長くなります。
理由は、確認を待つ前提で進行を組んでいないからです。
一般的なWeb制作では、こういう場面が出てきます。
- – 原稿をお待ちしています
- – ご確認をいただいてから次に進みます
- – 修正のご指示をお待ちしています
私たちは、この形を取っていません。ご確認をお待ちしている間も、こちらは先に進めています。
これには理由があります。プロジェクトが止まるとき、原因は書類の不足ではなく確認が返ってこないことです。そして確認が返るかどうかは、窓口の方が現場を持っているかどうかで決まります。
現場をお持ちの方は、本業が優先されます。当然のことです。だから、待たない進め方にしています。
一般的なWeb制作より短くなる理由
一般的なWeb制作は3〜6か月と言われます。私たちは1.5〜2か月です。
ただ、速さを売りにしているわけではありません。
短くなっているのは、決めるべきことを短い時間で決められるからです。45分で聞いて、経験で補って、1週間後のデモで答え合わせをする。この形にしたことで、要件を固める期間がまるごと不要になりました。
1週間で公開できるわけではありません。 1週間で出るのはデモです。ここは誤解されやすいので、繰り返し書いておきます。
どこまで揃えてから相談すべきかは制作会社に渡す情報は、どこまで揃えてから相談すべきかに書いています。
スケジュールが遅れるとしたら、どこか
正直に書きます。遅れる原因は、だいたい3つです。
1. 写真の撮影が必要な場合
手元に使える写真がなく、撮影が必要になると、日程調整の分だけ延びます。天候に左右される撮影(外観・現場など)だと、さらに読めなくなります。
2. 既存システムとの連携がある場合
予約システムや基幹システムとつなぐ場合、相手側の確認が入ります。ここは私たちだけでは進められません。
3. やり取りが噛み合わない場合
これがいちばん大きいです。
私たちの進め方は、出したものに反応が返ってくることに依存しています。デモをお見せして、「ここは違う」と言っていただく。それがあって初めて、次に進めます。
反応が返ってこないと、待たない進め方にしていても、いずれ止まります。間に人が入っていて、直接お話しできない場合は特にそうです。
書類が揃っていないことより、こちらのほうが影響します。
公開してからのほうが、期間は長くなります
最後に、いちばん書いておきたいことがあります。
公開は終わりではありません。
ご希望の方には、公開後もアクセス解析と記事制作をお手伝いしています。月に一度、数字を一緒に見る場を持ちます。これを1〜2年続けます。
そこで何が起きるかというと、追加ページの要望が出てくるようになります。
数字を並べるだけでは、なかなかお客さまの話になりません。盛り上がるのは、数字とオフラインの出来事が重なったときです。「先週の見学会の翌日、アクセスが跳ねています」——こうなると、ご自身が知っている出来事と数字がつながります。
一度つながると、次は逆向きに動きます。「じゃあ次の行事の前に、このページを作っておこう」と。
採用サイトを公開したお客さまから、しばらくして言われたことがあります。
「社員インタビューをどんどん増やしたい」
社員インタビューを何本載せるかは、要件定義の段階では決められません。 作って、公開して、反応を見て、初めて決まります。
制作の1.5〜2か月より、そのあとの1〜2年のほうが長いです。
窓口をどなたにするかは社内の誰が書くべきか、決めきらずに進めた場合は要件が固まらないまま進めた案件、採用サイトの日程は採用サイトの要件定義に書きました。
向くケース・向かないケース
この日程が合うケース
- – 2か月後を目標にしている
- – 準備に時間をかけられない
- – 公開後も、少しずつ育てていきたい
合わないケース
- – 1〜2週間で公開したい
- – 着手前に、書面で仕様を確定させる必要がある(承認の期間が別途かかります)
- – こちらと直接やり取りができない体制になっている
1つ目については、正直に申し上げると難しいです。デモは1週間で出せますが、原稿と写真と確認の時間は圧縮できません。
締め
ご相談から公開まで、1.5〜2か月です。私たちからお願いするのは、初回45分と、その後の打ち合わせ数回だけ。残りは、私たちが動いている時間です。
準備は要りません。決まっていない状態から始めることを前提にした日程です。
そして、公開してからのほうが長くなります。
そのままの状態でご相談ください。
要件定義書は、書かなくて大丈夫です。